松浦利幸「ベンチャー温故知新」VBの歴史と最新情報

アクセスカウンタ

zoom RSS 「アジア起業家養成塾」−創業経営者らが熱気あふれる講座を展開

<<   作成日時 : 2010/12/07 11:25   >>

トラックバック 0 / コメント 0

  日亜の約30人が「日本の中小企業、最前線社長」らに学ぶ

 川崎市に拠点を置くNPO法人(特定非営利活動法人)アジア起業家村推進機構(理事長・山口務氏)が運営する「アジア起業家養成塾」で、熱のこもった講座が開かれている。同養成塾は、起業を目指したり、起業したばかりのアジア人や日本人を主な対象に年2回開催され、今回が第11期。期間は11月13日〜来年(2011年)2月5日までで、今回は特に「日本の中小企業、最前線社長に学ぶ」などと題して、創業経営者や起業経験者らを招いた講座を多く設けたこともあって、定員の20人を大幅に上回る30人近くの受講生が参加。講師の話を一方的に聞くだけでなく、質疑応答も活発に交わされるなど、双方向で講座が進められている。

ないないづくしの主婦が事業−「ないからこそ出てくる発想もある」

画像 起業家養成塾が開かれているのは、JR川崎駅、京急川崎駅に近い川崎市産業振興会館で、半円形に並んだ受講生に講師が話しかける(写真参照)。「皆さんにはグローバルな企業を目指して欲しいが、私は勤めていた会社が事業を拡大したことが原因で倒産したので、自分が創業した会社は中小企業に徹してやってきた」「お金も何もないの『ないないづくし』から、一主婦が始めた事業だが、ないからこそ出てくる発想もある」−語られる内容が実際の経験、体験に基づいているだけに、受講生も思わず身を乗り出すように聞き入り、会場には真剣さがみなぎる。

     「お金儲けより、地球規模で動き貢献を」

 筆者(松浦)が聞いた講座は、社会福祉法人伸こう福祉会(横浜市栄区)の片山ます江専務理事と株式会社和興計測(川崎市高津区)の塩崎勉・前社長を講師とする講座で、伸こう福祉会は特別養護老人ホーム、グループホーム、保育園などを運営する社会福祉法人だが、片山氏は「一主婦」から1973年に保育園を創立。続いて、「ぼろぼろの独身寮を改造して老人介護施設として開設する」などの事業を手掛けて株式会社組織にし、会社を株式会社ベネッセコーポレーションに売却したり、「ワタミの介護株式会社」の取締役を務めたこともあるだけに、社会福祉法人と営利企業との両方の経験から、「身近なところで、『これおかしいんじゃない?』と感じ、『何故、おかしいのか?』と問題意識をもって考え、突き詰めていくことが経済(ビジネス)につながる」と参加者にアドバイスした。
 同時に「これからの起業家は“清貧の美しさ”も持ち合わせて、地球規模で動かれることを希望する」と「金儲けより、地球規模で考え貢献することの大切さ」を訴えた。

  「会社をつぶしちゃあだめだなー」と実感し、中小企業に徹す

 一方、和興計測の塩崎氏は「ハードルが高いほど儲けのチャンスがある」と企業経営者としての経験をもとに強調するとともに、「社団法人川崎市工業団体連合会の会長を務めたこともある」と片山氏と同じように「社会貢献の大切さ」を訴えた。
 塩崎氏は昭和11年(1936年)生まれで、中学を卒業して東芝・府中工場に就職。夜間の工業高校機械科で学んだ後、電気の専門学校にも通学。東芝に10年勤めた後、大手計測器メーカーの下請会社に移り、計測の技術を身につけ、さらに「おもちゃの発明家が経営する町工場に転職した」。この町工場が、事業の拡大が原因で倒産したことから、「日本では会社をつぶすと大変なことになる。『つぶしちゃあだめだなー』とつくづく思った」のが、「中小企業に徹する」決心をさせることになったという。

     ナンバー2やナンバー3と二人三脚……を

 塩崎氏は昭和43年(1968年)に和興計測を創業し、タンクなどの中にある液体の量を計測する独自技術で同社を成長させてきたが、ホンダの本田宗一郎氏と藤沢武夫氏、ソニーの井深大氏と盛田昭夫氏らの例を出し、「ナンバー2やナンバー3が大切。皆さんも、すばらしい方を見つけて二人三脚……を」と受講生に力強く語りかけた。
 併せて、この2人の講師からは、「諦めないで、粘り強く取り組む」(片山氏)、「今の時代に求められるものは何か、慎重に検討を」など、根気と時代に対応したビジネスを考えることの重要性も指摘された。

多様な講座を主に土日に開講、受講生から「勉強になる」の声

 起業家養成塾は、こうした各分野の創業経営者や日本で起業したベトナム人経営者の講座をはじめ、記帳・管理会計などの財務、仕入れと物流、創業から上場までの道筋、日中の人脈づくり、ビジネスプラン作成法などに関する専門家の講座のほか、アジア起業家村推進機構の役員や養成塾の講師らによるマンツーマンの指導、海外で事業展開する日本人の組織である「和僑会」の支援による受講生のビジネスプラン検討会などがカリキュラムに組まれ、最後はビジネスプラン発表会も行われる。
 開催は主に期間中の土日・祝日で、講座(1講座1時間半)だけで約30と内容は豊富。しかも今回の養成塾は、受講者の胸に響き、思わず身を乗り出すような経営者の講座が10ほどもあるだけに、受講生からも「経験豊富な人がいろんな角度から話をしてくれるので勉強になる」(日本で事業をスタートして、グローバルな発展を目指す中国人女性)、「日本と中国のビジネスマナーや考え方の違いも学ぶことができる」(起業を考える中国人女性留学生)、「中国人のパートナーとともに近く会社を立ち上げる計画なので、塾の講座は参考になる」(20代の日本人男性)といった声が多く聞かれる。

     年代層も幅広く、「起業に対する関心高まる?」

 また推進機構の副理事長で、上場ベンチャー企業の創業者として養成塾でも講座を受け持つ下條武男 日本ンピュータ・ダイナミクス株式会社会長も「今回は参加者(受講生)が多く、積極的な姿勢が感じられるうえ、(年代層なども)バラエティに富んでいる」と強い手応えを感じ、「(景気の低迷に何とか対処しようと)起業に関心が高まっているのかもしれない」と期待を込める。
 今回の参加者約30人のうち、中国とベトナムなどアジアの人が12人で、他は日本人。若い年代層の男女が中心だが、比較的年齢の高い人も混じるなど、実際に年代層が幅広いのも特徴だ。

    アジア起業家村の入居企業は、多くはないが……

 塾を主催するアジア起業家村推進機構は、成長するアジアのパワーを取り込んで、「ともに発展しよう」(山口理事画像長)と川崎市やベンチャー企業経営者、民間の団体・企業などの協力により、5年前の05年2月に設立され、「アジア起業家村(アジア出身のベンチャー起業家が入居するスペース)」をTHINK(川崎市川崎区南渡田町)で運営している。
 同起業家村は入居期限が3年間と定められているが、川崎市からの賃料補助があるうえ、マネージャーが入居企業の相談に応じるなど、文字通り、インキュベーション(英語で「孵化」の意味)施設として運営されている。だが、JRと京急の川崎駅からバスで15分ほどかかるなど、必ずしも交通の便が良くないこともあり、この5年間余に入居した企業は計28社で、うち“卒業生”が23社。現在、入居している企業は5社で、「卒業生を含めても多くはない」(関係者)。
 また、起業家養成塾の受講生は、これまでの10期までで約120人に上り、うち半数がアジア人だが、塾の卒業生で起業家村に入居したのは4社と、これも多くはない。

  市と共同開催で安い受講料、アジアとともに発展する礎に

 だが、推進機構の牟田口雄彦・専務理事(海援隊21代表幹事)は「(今回は特に、創業経営者の講座を多くしたうえ)アジアビジネスを参加者といっしに考える講座も設けたので、受講生も多く、この中から起業家村に入居する画像企業も出てくる」と明るい青写真を描く。さらに、川崎市などが羽田空港と多摩川を挟んで対岸にある工場跡地を開発しようとしていることから、ここにアジア起業家村の新規拠点を開設する構想も検討されている。
 この構想がそのまま実現するかどうかは、まだ不確定要素も少なくないが、アジア起業家養成塾は川崎市との共同開催ということもあり、受講料が教材費だけの1万円と、多くの人が受講しやすいように設定されている。
 「ベンチャー企業の経営のやり方、中身は一社一社すべて違うので、『公式』はない」(あるベンチャー企業創業者)。それだけに、実際に創業し、山あり谷ありの経営と格闘してきた経営者の体験談は一つ一つ違い、起業を準備する人にも、すでに起業した人にも役に立つ。
 塾の卒業生の中から何人が起業して、何人がアジア起業家村に入るかどうかはともかく、内容が豊富・多様で低価格の「アジア起業家養成塾」の参加者が増えれば、起業予備軍の増加にも、起業したばかりの人の支援にもつながり、日本とアジアがともに発展するうえで果たす役割も少なくないと言えよう。
(アジア起業家村推進機構が羽田空港の国際化に対応して活動を一層強化しようと、10月2日に開いた「羽田空港再国際化記念 アジア起業家村グローバルビジネスセミナーかわさき2010」の様子は、10月4日に、このブログに「成長するアジアのパワーを取り込み発展を−」と題して掲載しています)
____________________________________________________________

☆ 祝 松浦 利幸様  ブログ開設 ☆
画像

 
 
 株式会社 ネプロジャパン     
    会長 金井 孟
___________________

画像

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「アジア起業家養成塾」−創業経営者らが熱気あふれる講座を展開 松浦利幸「ベンチャー温故知新」VBの歴史と最新情報/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる