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help RSS TAMA協会が「第11回環境ものづくり研究会」-新市場挑戦や技術を駆使した製品等-熱い思いを込め発表

<<   作成日時 : 2011/09/09 15:51   >>

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自治体の温暖化対策と中小・ベンチャーの環境配慮型製品を中心に

 一般社団法人首都圏産業活性化協会(略称・TAMA協会、会長・古川勇二氏=職業能力開発総合大学校校長、本部・東京都八王子市)は9月7日、西武信用金庫八王子支店 会議室で、「第11回 TAMA環境ものづくり研究画像会」を開催した。研究会では埼玉県 環境部の担当者が「埼玉県の中小企業向け地球温暖化対策」について説明するとともに、環境に配慮した製品の開発・販売に取り組む中小・ベンチャー企業3社の事例が発表された。特に事例を発表した3社は、LED(発光ダイオード)照明のような新しい市場の開拓を目指して事業をスタートさせたケースがある一方、長年にわたり蓄積してきた高度な技術・ノウハウを生かしたり、他社と共同して画期的な製品を開発する例もあるなど、いかにも中小・ベンチャー企業らしい発表内容で、研究会終了後の懇親会でも、そうした製品・商品に関する話を中心に交流の輪が拡がった(写真は参加者の前で、LEDを点灯させながら事例発表する企業)。

 埼玉県−CO2削減計画書の提出と排出量取引制度を両輪に

 研究会ではまず、埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当の磯田忠夫 主幹が県の温暖化対策の現状を報告したが、磯田氏は「埼玉県の2009年度の温室効果ガス排出量は1995年度に統計をとり始めて以画像降、最も低い3995万トン(速報値、うち95.4%が二酸化炭素=CO2)だったが、これは産業界の努力、省エネ家電、エコポイント制度などに加え、景気の低迷もある」と前置きして、@09年2月〜3月にかけて、「ストップ温暖化・埼玉ナビゲーション2050」と「地球温暖化対策推進条例」を制定したAこれに基づき、昨年度(10年度)から県内にある事業所を合計して、年間・原油換算で1500キロリットル以上のエネルギー(燃料、熱、電気)を使用する企業などに対しては、4年間平均で工場は6%、オフィスビルは8%の二酸化炭素削減を目標とする計画書の作成・提出が義務づけられた−ことを説明。併せて、来年4月から排出量取引(クレジット)制度を開始し、同制度と計画書作成・提出とを両輪として、地球温暖化対策を推進していくと強調した。

 中小事業所にはエコアップ認証、低利融資や無料省エネ診断

 こうした地球温暖化対策の中で、とりわけ、年間・原油換算使用量が1500キロリットル未満の中小事業所に対しては、高効率熱源機器、同照明器具などを新設し、二酸化炭素の排出総量を削減した場合は、クレジット制度に売り手側として参加できるガイドラインを整備しているのをはじめ、排出量削減に取り組む中小事業所に対するエコアップ認証制度を設け、低利融資制度の対象にしたり、競争入札の参加で優遇(加点)するなどの策を導入。並行して、今年度から始めた「省エネナビゲーターが中小事業所を訪問し、無料で省エネ診断をする事業」と「省エネ設備や新エネルギー利用設備、公害防止機器などへの投資を対象にした低利融資制度」の概要をリーフレットで示しながら、埼玉県から研究会に参加した企業に「活用を」と呼びかけた。
 磯田主幹は最後に、排出量削減目標計画書の提出を義務づけられた事業所は県内に約600あり、「うち7割が工場だが、東京都の場合は(約1300あり)7割がオフィス」と東京都との違いを指摘。併せて、こうした削減目標の制定と排出量取引を柱にした「キャップ&トレード制度」は東京都が全国に先駆けて制定し、埼玉県の政策もそれに準じている面が多いことから、「東京都をはじめ首都圏(9都県市)で連携して全国に波及させたい」として話を締めくくった。

照明角が広く明るいLED-蛍光灯で半分、水銀灯で3/1の省電力

 一方、事例を発表した3社は、いずれも東京・多摩地域に本社を置く企業で、最初に発表したコスモコーティング株式会社(本社・八王子市)の大貫紀彦 企画開発室 室長は、同社が今春から取り扱い始めたLED照明画像について、従来の照明と比べて、「蛍光灯タイプは半分かそれ以上、水銀灯タイプは3分の1の省電力であるうえ、発熱が少なく、室温上昇を抑制できる」とLED照明に、ある程度共通する良さを説明した後、「当社の製品は、LEDチップを載せるアルミニウムの放熱板の効率が高く、そのために放熱板の幅が小さいので、照明角が広く明るい」と強調。「蛍光灯3本の明るさを当社のLED照明なら2本で達成できるうえ、電気料金も安くなる」と実際の工場でのコストダウン・シミュレーションをスライドで表示しながら、「これからは(使用最大電力量の)ピークカットからコストカットを考えるべきだ」と参加者に訴えた。

 大型液晶基板用除電装置−大手とベンチャー2社で共同開発

 コスモコーティングが新規事業としてLED照明に取り組んでいるのに対して、長年にわたり蓄積してきた技術と他画像社の技術とを結び付けて環境配慮型製品を開発したのが、フューテックス株式会社(昭島市)で、福田康成 代表取締役社長は大型液晶基板の製造工程で、同基板を効率的に除電する軟X線発生装置の説明に力を込めた。
 フューテックスは1989年(平成元年)5月の設立で、もともと電子ビーム、イオンビーム、X線用の電源で高い競争力を発揮しているが、軟X線発生装置は高砂熱学工業株式会社(東証1部上場、空調設備などのシステムエンジニアリング企業)と精密ガラス部品や炭酸ガスレーザー装置、X線管などで独自の技術を持つ株式会社鬼塚硝子(社長・鬼塚好弘氏、青梅市)と共同で開発したハイテク製品。福田社長は特に、「従来の装置だと20台必要だが、除電性能が高いので、4台で済むなど80%以上のランニングコストの削減が可能であるうえ、低消費電力で長寿命」と3社共同開発により、環境への配慮という面で大きく前進したことを強調した。

 メッキで培った技術でCO2活用し消化器、振興公社のファンドも

 さらに地球温暖化対策の最大の削減対象である二酸化炭素を使ったユニークな装置も紹介された。
 発表したのは株式会社ワイピーシステム(東村山市)の須山泰敬 新規事業部 技術担当部長で、同社は吉田英画像夫 代表取締役社長が1987年(昭和62年)9月に設立。以来、一貫してメッキ加工の技術を柱に事業に取り組んできたが、2005年に経済産業省から新連携(中小企業新事業活動促進法に基づく異分野連携新事業)で第1号認定を受けて研究を進め、二酸化炭素(液化炭酸ガス)を吹き付けて洗浄や消化をする装置を開発した。
 須山氏によれば、「二酸化炭素(超臨海二酸化炭素)を使ったメッキ法を開発する過程で、二酸化炭素に関する技術を高め開発した製品」で、消化器はオフィスの机の上に置けるようなコンパクトな『消棒miny』や車載用の『消棒RESCUE』などを製品化しているが、「使っている二酸化炭素は、火力発電所や化学コンビナートから排出されたガスを分離・精製した液化炭酸ガスで、コーラやビールに使われているものと同じ」と須山氏は使用する原材料面での配慮にも言及。併せて今後、電気自動車(EV)などの充電スタンド用の消防設備も開発する計画で、この事業は東京都中小企業振興公社の中小企業応援ファンドの助成対象として採択されたことも付け加えた。

 チェックリスト作成し「TAMAモデル」−“環境配慮力”評価

 この3社の事例発表の後、TAMA協会のコーディネータである池田雅史氏が、協会として、環境に配慮した製品を画像小型化、省力化、再生可能性、リサイクル率、含有有害物質などのさまざまな観点からチェックするリストを作成し、「TAMAモデルとして示したい」とチェック項目と考え方をスライドで表示。併せて、こうしたチェックと評価による“環境配慮力”を「第3回TAMA環境ものづくり大賞」(11月24日に首都大学東京・南大沢キャンパスで開かれる「第4回TAMA産学官金サミット」で発表・表彰)の選考などにも生かしていく旨、説明した(写真)。
 池田氏の後、川崎市 経済労働局 国際経済推進室の環境産業担当者から、2012年2月10、11の両日、開かれる「川崎国際環境技術展」への出展の呼びかけなどがされたが、研究会で事例を発表した3社は、実は今回、説明した製品だけでなく、かねて環境に配慮した事業を進めているという点で共通する。

 事業を支えるのは、社会の要請・動きに対応する基本姿勢

 例えば、コスモコーティングはシンナーなどの溶剤が不要な特殊塗料を開発。フューテックスは主力製品の各種ビーム用電源で、SF6ガス(六フッ化硫黄ガス=温暖化係数がCO2の約2万3900倍)や絶縁オイルを使わない空気絶縁方式を開発。また、ワイピーシステムも早くからメッキ廃液の処理に取り組んでいる。加えてコスモコーティングも、いきなりLED照明を扱い始めたのではなく、塗料のコーティングを依頼されているユーザーから「照明に関する相談も受けた」(石田明 代表取締役)のを機に異分野に進出するなど、決して新しい市場だからと、いきなり飛びついたのではない。
 環境配慮型製品の開発・販売の裏には、こうした社会やユーザーの要請・動きに対応したり、時には先取りする経営を第一にするという基本姿勢があると言って良い。

   研究会と懇親会で交流し、「ようし頑張ろう!」

 TAMA協会は今後、「企業の製品開発の目標となるようなチェックリストを作成する」(環境ものづくり事業を担当するコーディネータの松浦徹也氏=中小企業診断士、技術士〈経営工学〉)方針で、「TAMAモデル」の開発・構築も期待されるが、研究会終了後に開かれた懇親会で、石田 コスモコーティング代表取締役は「TAMAの研究会と懇親会で交流すると、『ようし頑張ろう』と元気が出る」と挨拶した。
 筆者(松浦利幸)は、かつて1970年前後の第一次ベンチャーブームと呼ばれた時代に、ベンチャービジネス団体の代表を務めた経営者が当時を振り返り、全く同じように、「団体の会合で、他のベンチャー企業画像の経営者と交流すると、『ようし俺も明日から頑張ろう』と意欲が湧いてきた」と語っていたのが心に深く残っています。ベンチャー企業経営者には「時代を超えて、貫く思い」があると今回の研究会と懇親会で改めて感じました。


   日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(リンク)
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