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zoom RSS 続(前回の続き) アジア起業家村推進機構がベトナムミッション−バリア・ブンタウ省とホーチミン市で・・

<<   作成日時 : 2014/10/16 22:20   >>

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省立職業訓練高等学校−日本語教育にも力、製造業の戦力に

  (前の続きですので、前の記事を先に読んで下さい)

 ミッション一行はセミナー、マッチング会と並行して、職業訓練学校、日本語学校、日系製造業も訪問した。
画像 訪れた職業訓練学校は、バリア・ブンタウ省庁から車で5分ほどの同省立職業訓練高等学校で、横田教授が金型の教育プログラムを提供するとともに、ミッションメンバーの宮澤精機(東京都大田区)の宮澤幸弘社長が、2012年末から2カ月に1回・1週間(5日間)、プレス金型の設計技術に関する授業を同校の先生を対象に実施するなど、NPO法人とも友好関係にある。
 ミッション一行は、学生が工作機械や電気制御装置などを操作しながら学んでいる教室を見学するとともに、画像チューン・フイン・ニュー副学長をはじめとする学校の幹部と懇親。同副学長はレ・ズイ・カウ学長がハノイに出張している旨、断った後、「近くの公立職業訓練学校の運営を任されることになり、校舎も学生も増えている」「学生が日本の中小企業、製造業に就職して仕事ができるように、日本語教育に力を入れている」と挨拶を交えて説明。下條団長も「今回のミッションの参加者はいままでの倍以上。これはベトナムに対する関心の高さの表れで、ギブ・アンド・テイクでお互いに役立つようにやっていきましょう」と和やかに返答し、ニュー副学長から水牛などを描いたベトナムらしい裁縫画が記念品として贈られた。

ミツトヨが三次元精密測定器を提供し寄附講座、双方にメリット

 この職業訓練高等学校には、精密測定器で知られるミツトヨ(川崎市高津区)が年内にも最新鋭の三次元精密画像測定器などを教材として納入。同社の技術者が学生に測定器の操作方法や関連する技術を教える授業をスタートさせる予定だという。無償で提供する“寄附講座”で、これにより、学生は最新の技術を学ぶことができる一方、ミツトヨなど日本の企業は優れた技能者という人材を確保することができ、双方にメリットがある。このため、こうした“寄附講座”方式は他の日本企業にも広がる可能性が高いと言える(この段は筆者が個別に聞いた話。左上の写真=職業訓練高等学校の周りは緑が一杯)。

日本語学校-マナー、文化も教え帰国後の目標も考える教育実践

 一方、訪れた日本語学校は「ESUHAI−KAIZEN吉田スクール」で、運営するのは画像ESUHAI CO., LTD(社長・レ ロンソン氏)。衣服や食品、雑貨などの商店が並び、オートバイが走るホーチミン市の街の一角にある同校を訪問すると、社長補佐でベトナム国内事業開発担当の里村勇祐氏が笑顔で迎え、「在校生は1200名。卒業生は3000名を少し超え、うち1000名超が日本の企業で就業中」「教師も含めて日本人スタッフが10名以上いる」とスライドに映しながら、「ここでの1年間の日本語学習と日本での3年間の技能実習の合わせて4年間を新しい留学プログラムと考え、目標、意識を持って日本に行くような教育している」と学校の基本方針を画像ミッション一行に説明した。
 この技能実習生のプログラムが高卒者を対象にしているのに対して、大卒の技術者を対象に教育し、日本企業に紹介するカリキュラムも実施。さらに同社は日本企業が求める人材を紹介したり、日本企業のベトナム進出を支援する事業にも取り組んでいるが、里村氏は特に、技能実習生になる学生や大卒技術者を対象にしたコースでは、日本企業のビジネスマナー、文化、マインドも教え込み、「帰国してからの目標も持つようなキャリアを意識した教育をしている」と強調した。
 実際にミッション一行が教室を訪れると、生徒は一斉に「こんにちわ」と元気に挨拶するとともに、ミッションのメ画像ンバーが「目指している職業は」と聞くと、「通訳」「料理店を経営する」「管理業務を学び、帰国したら日系企業の管理者になりたい」などと回答したのが印象的だった(右の写真=「私は皆さんのお祖父さんより少し上くらいの歳だが、国のため人のために生涯働きたい。皆さんも社会の役に立つような生き方を」と励ましの言葉を送る下條団長=中央)。

バリア・ブンタウ省に進出−地盤が強固で国際港と納入先が近い

 このほか、企業では岡谷鋼機(名古屋市)の子会社、VINA STEEL CENTER CO.,LTD(バリア・ブンタウ画像省、ティエンフーン工業団地)とリズム協伸グループ(東京都港区)の子会社、協伸ベトナム(ホーチミン市、タントゥアン工業団地)の2社を訪問した。VINA STEELは2011年8月の操業開始で犬井佳孝社長は12年7月に就任。4〜16mmの厚さの大型のコイル(鉄板)を切断し、鉄骨建物の屋根材などとして販売するのが事業画像で、「地盤が強固。フーミー国際港が近い。主要納入先も近くにある」という3つの理由でティエンフーン工業団地に進出。日系企業の多くが悩む人の問題については、「工場長と総務・経理の責任者が英語を話すので、20人の従業員とは、そうした幹部を介してコミュニケーションをとっている」。同時に犬井社長は「従業員から良いアイデアが出れば、新事業に取り組むことも検討する」と社員の自主性を尊重した経営を進めている。

ベトナム人の常務に全幅の信頼-「従業員がやりやすいように」

 一方、協伸ベトナムは1995年11月の操業開始。光永英男社長は3代目の社長で、9年前の05年7月に就画像任。「3代とも親会社の社員ではなく外様で、3人に共通するのは米国でビジネスの経験があること」(光永社長)。同社は金属プレス金型とともに、同プレス部品やプラスチック成形(型)品を製造し、金属部品の外側をプラスチックで覆うインサート成形などの高度技術も備えている。
 その光永社長が「全幅の信頼を寄せている」のが、第1期生のベトナム人で常務のレー・タイン・グェン氏で、日画像本語も英語もできるエンジニア。グェン氏に聞いたところ、年齢は52、語学は学校で勉強したが、オン・ザ・ジョブ・トレーニングでも身につけたという。光永社長はグェン氏をまとめ役にして「ベトナム人がやりやすいようにする」のをモットーにし、「年間5%ほどの離職率はあるが、離職率より、良い製品ができているかどうかが大事」という基本方針で事業を前進させているようでした(右上の写真=説明しているのは横田教授、その左の帽子・作業服姿がグェン常務)。

展示会のブースも「世界コマ大戦ホーチミン場所」も満員御礼!

 最後にミッション一行は、NPO法人 アジア起業家村推進機構がブースを出している展示会「METALEX(メタ画像レックス)」(10月9日〜11日、ホーチミン市で開催)を訪れましたが、同展はMETALEXとともにNEPCONなど4つの展示会が同じ会場で同時に開催されるベトナム最大の製造業の展示会で、アジアの各国をはじめ、ドイツの企業も出展していました(左の写真は多くの人が集まるアジア起業家村推進機構のブース)。
 日本からも世界的に知られた企業から中小製造業まで多数の会社が出展。また、JETRO(独立行政法人 日本貿易振興機構)が大きなブースでビジネスマッチングを開くなど、会場全体がいかにも活発な雰囲気で、ベ画像トナムで事業をする金属加工業者が自社の技術を活用して小さなコマ(直径20mm以下)を造り、1対1で競い合う「世界コマ大戦」(実行委員長・平手陽介オリエントマシン=神奈川県海老名市=取締役)も開催され、16チームが出場。行司役も相撲の衣装で登場するなど、「ホーチミン場所」を盛り上げていました(右上の写真)。
 コマ大戦は「製造業を元気にしたい」という思いから生まれたそうですが、ホーチミン場所は「満員御礼」の人気。元気な掛け声で溢れていました。優勝チームは、来年2月15日に横浜市で開かれる世界大会に招待されるということです。
 このMETALEXの会場を最後にミッション一行の基本的なスケジュールは終了。一行は帰国の途に着きました。   
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下條団長「座して待つな。工業団地の開発もベンチャー精神で」

 ダ バク工業団地を訪れた時、筆者(松浦)は「なかなか開発が進まない。まだまだ時間がかかりそうだな」と思画像いました。それで、下條団長に「どう思いますか」と聞いたところ、下條団長から「開発が進まないのなら、(日本に居て)でき上がるのを待つのではなく、自分が行ってやってやる。自分で開発するのが喜びだと感ずる人」「省政府との折衝もフォンさんに手伝ってもらいながら、積極的に取り組むベンチャー精神が必要で、そういう人がするべきだ」という返事でした。私たちはどうも「座して、でき上がるのを待つ」という姿勢になりがちですが、いつも心に、下條さんが主張する精神を持たなくてはと改めて思いました。
 今回は川崎市、神奈川県以外からの参加者も多く、このベンチャー精神を原動力に、アジア起業家村推進機構のネットワークが国内外に広がることを期待したいと思います(左上の写真はホーチミン市で開かれたマッチング会で懇談する下條団長)。
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 METALEXのアジア起業家村推進機構のブースにはリード技研(川崎市)、角丸金属(川崎市)、イワセ(新潟画像県燕市)、ゴトウ熔接(燕市)の4社が共同で出展。
 また、ミッション一行のメンバー(主に企業名。50音順。記事の本文に出てきた団体・人は除く)は次の通りです。アイフィニティ(川崎市)、荒木技研工業(横浜市)、一般財団法人 日本溶接技術センター(川崎市)、イルーミネイト(横浜市)、エル・ファーブ(川崎市)、沖セキ(川崎市)、オリエントマシン(神奈川県海老名市)、群馬大学 税所 哲郎 社会情報学部・大学院社会情報学研究科 教授、セントラル電子制御(川崎市)、田中勝庭園(東大阪市)、D&Iレグコム(長野県北佐久郡御代田町)、電光工業(東京都荒川区)、中島興業(埼玉県羽生市)、画像並木金型(東京都大田区)、能田電気工業(東京都荒川区)、富士キャスト(長野市)、ふじロードサービス(静岡県富士市)、宮澤精機(東京都大田区)、リード技研(川崎市)、小林一 推進機構 副理事長(一般社団法人 アジアサイエンスカフェ会長) 、その他、個人で参加された人(右上の写真はオートバイと自動車が走り、成長する活力を感じさせるホーチミン市内)。
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(リンク)
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(アジア起業家村推進機構のベトナムミッションに関しては、このブログ「ベンチャー温故知新」の昨年10月16日と今年3月16日の記事を参照して下さると幸いです)
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