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zoom RSS TAMA協会が28年度TAMAブランド企業認定式・大賞表彰式と賀詞交歓会-29社が認定され100社に

<<   作成日時 : 2017/01/27 20:17   >>

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社員3名でも海外展開、業態転換しグローバルニッチトップ目指す

 一般社団法人 首都圏産業活性化協会(略称・TAMA協会、会長・吉田善一氏=東洋大学理工学部 生体医工学科教授、本部・東京都八王子市)は1月25日、京王プラザホテル八王子で、「平成28年度TAMAブランド企画像業認定式・大賞表彰式と平成29年新春賀詞交歓会」を開催した。TAMAブランド認定は、同協会が第四期5ヵ年計画〈2013年度(平成25年度)〜2017年度(同29年度)〉の一環として取り組んでいる事業で、@産学連携・研究開発A販路開拓・海外展開B人材確保・人材育成C(各分野との多岐にわたる)連携D環境ものづくり――の5つの部門で、他の企業の模範となるような独自性の高い取り組みをしている中小企業を「TAMAブランド企業」として認定。GTN(グローバルニッチトップ)企業の創出を支援している。今年度は29社が認定され、このなかから5つの部門毎に大賞が選定されるとともに、3社が特別賞の関東経済産業局長賞、東京都産業労働局長賞、日刊工業新聞社賞に輝いた。今回の認定により、「TAMAブランド企業」は計100社になった。

書類の裏にある経営哲学・理念を読み取って審査-100年企業に

 認定式・表彰式は、最初に主催者を代表してTAMA協会の吉田会長が「ブランドは英語で『焼き印を押す』とい画像う意味で、『TAMAブランド認定』は世界に出しても恥ずかしくない企業という焼き印を押す事業」と前置きして、「日本には100年ブランドの企業も400年、500年続いた企業もあり、世界100ブランドに入る大手企業もある」と話を続けながら、特に社歴の長い企業の家訓を紹介。「TAMAブランドの選定に当たっても応募書類の裏にある経営哲学・理念を読み取って審査した。認定された企業が100年ブランドになることを祈念する」と述べ、29社に認定証を授与した。

部品加工から計測、表面処理、ソフト開発、防災、レジャー関連まで

 29社の社名(社名の株式会社、有限会社は略)、代表取締役、本社所在地、事業の概要(開発・設計・製造・販売などは「製造」と表記)は次の通り(50音順。少し長くなりますが、後段に書いている大賞、特別賞もこのなかから選定された関係で、ここに列記)

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 AZAエンジニアリング(長谷川孝氏、相模原市、精密機械設計・レジャー施設の技術コンサル) アスペクト(早画像野誠治氏、稲城市、高精度3Dプリンター製造) アダムジャパン(関根沙織氏、狭山市、ビリヤード用品の製造、輸出入、ビリヤード場の運営) アリオス(有屋田修氏、昭島市、真空機器、理化学機器の製造) 上島製作所(佐藤親弘氏、国立市、高分子材料物理試験機などの製造) 金子製作所(金子晴房氏、さいたま市、金属やセラミックスの精密切削加工・組立) 久保井塗装工業所(窪井要氏、狭山市、工業塗装全般) クライン(荒井信喜氏、青梅市、精密金属切削加工) クレアンスメアード(菊池一夫氏、青梅市、集客支援システム開発)

 ケネック(松浦隆司氏、昭島市、水理計測機器の製造) 検査技術研究所(岡賢治氏、超音波探触子の製造、川崎市) 興研(村川勉氏、東京都千代田区、防塵・防毒マスクなどの労働安全衛生保護具等の製造) コバヤシ精密工業(小林昌純氏、相模原市、航空・ロボット等の精密部品加工) サーテック(石和田順氏、青梅市、計測機器、小型交流ギヤードモータ製造、潤滑液リユース) シスコム(木村雅晴氏、東京都千代田区、ソフトウェアコンサル、データ開発) 杉並電機(福田礼彦氏、羽村市、精密プレス加工) ダイワ・エム・ティ(和久田惠子氏、静岡県富士市、自動車開発関連業務) 多摩冶金(山田仁氏、武蔵村山市、航空・宇宙等に関わる金属部品加工)

 デイテク(小林俊夫氏、八王子市、金属・樹脂による試作品や金型の製作) テクノランドコーポレーション(清水孝志氏、羽村市、素粒子物理学分野の実験用計測器の製造) トライヤーン(田井洋雄氏、東大和市、機械刃画像物等製造) 八洋(小泉信賢氏、調布市、通信・電力等の社会インフラ機器用部品の製造) バンガードシステムズ(池野成雄氏、所沢市、モータ制御機器、電動工具などの製造) ピエゾパーツ(早川祐介氏、八王子市、膜厚モニター水晶などの製造) マイソフト〈藤田功氏、八王子市、システム(ハード、ソフト)の開発〉 村井(村井隆氏、東京都豊島区、靴用各種部品・副資材の製造) 米山製作所(米山俊臣氏、西多摩郡瑞穂町、ウォータージェット加工) ローザ特殊化粧料(角屋正雄氏、昭島市、化粧品、医薬部外品の製造) ワイピーシステム(吉田英夫氏、所沢市、金属表面処理、消火具などの防災製品)
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英文の認定証で海外に発信−キラリと光る企業になるように支援
 
 各社に認定証が授与された後、吉田会長が改めて、第四期5カ年計画の最初に策定した「TAMAブランド宣画像言」(@イノベーション志向Aローカル連携・グローバル連携の推進BGNT企業の創出C環境配慮ものづくり・エコクラスターの形成Dビジネスの自立循環・エコクラスターの形成――の5つで構成)を説明しながら、「英文で書かれた認定証を協会のサイトに掲載するとともに、海外に発信し、日本、アジア、世界でキラリと光るロールモデル(模範)になるように中長期的に支援したい」と力説。併せて 西武信用金庫から選定・表彰事業に対して資金面の提供を受けている旨、言及して謝意を示し、5つの各部門で特に優れた成果を挙げている企業5社を発表。5社には表彰状と副賞20万円が授与された。

大賞に多摩冶金など5社、特別賞は地域資源を結晶させた企業等

 大賞には部門毎に「産学連携・研究開発」=多摩冶金、「販路開拓・海外展開」=ピエゾパーツ、「人材確保・人材育成」=金子製作所、「(各分野との多岐にわたる連携)連携」=興研、「環境ものづくり」=ワイピーシステムが選ばれた。
 一方、特別賞の「関東経済産業局長賞」にはローザ特殊化粧料(受賞理由=地域の水、樹木、野菜、果物、薬草などの資源を結晶させた化粧品づくり。女性の採用・活躍など)、「東京都産業労働局長賞」には八洋(同=電磁波をスムーズに誘導する高精度の導波管の製造)、「日刊工業新聞社賞」には米山製作所〈同=水道水と天然の石を使った「環境にやさしいウォータージェット加工」、従業員5名でISO 14001(国際標準化機構の環境マネジメントシステム規格)取得〉が選定され、それぞれの代表者、担当者から表彰された。

受賞企業−ヒト・モノ・カネ・技術・情報等で工夫と努力を重ね前進

 こうした大賞や特別賞を受けた企業の代表者からは、「賞の名に恥じないように頑張っていきたい」といった声画像とともに、「従業員3名で海外展開をしているが(妻が台湾人で)日台友好、台日友好が使命と思っている」「儲けるより、損をしないというのが経営理念」「人、技術、新市場を育てるのが企業理念」「昭和50年(1975年)に父がプリント基板用金型で創業したが、平成元年にウォータージェット加工に業種転換し、リーマン・ショックの年に事業を承継した。今後も小規模企業の代表としてグローバルニッチトップを目指したい」など、規模や当面の利益を超えて事業に挑戦する精神・姿勢が強く感じられた。
 また、過去に人材が定着しなかった原因を分析し、従業員個人個に合わせたキャリアプランを作成、5年間で30人以上の新卒を採用し、経済産業省の『ダイバーシティ 経営企業 100選』にリストアップされた企業もあるなど、人・物(モノ)・金(カネ)・技術・情報の各面で創意工夫と努力を重ねて前進する中小企業の熱い思いが参加者に伝わってくる認定式・表彰式になった。

電気自動車とシェアリングで未来は非連続、台数は10分の1に?

 この後、懇親会に移行。吉田会長が冒頭に「今年はTAMA協会が設立されて20年目の年」で、抱負として「メンバー(会員)ファースト、“先議後利”の精神を持って行動、財政基盤の強化、ネットワーク・コーディネート力の強化、新たな産学官金連携によるイノベーションの創出」などを挙げ、「これからの5〜10年は、後世の歴史学者が(世界の政治の面でも産業文明の面でも)大きな変革・転換の時代と評価するのではないか。こうした時代にTAMA協会は産業発展の先導役を果たしたい」と強調した。
 続いて、来賓として挨拶した経済産業省 関東経済産業局の藤井敏彦 局長は「(1都10県を対象に活動してい画像るが)過去30年にわたり、産業毎に出荷額と働いている人の数を掛けてできた面積の変化を振り返ると、かつては電気・電子製品が圧倒的に大きかったが、今は自動車に集中した産業構造になっている」「しかし、ガソリン車が電気自動車に変わると、製造するのに必要な部品の数が3万から2万に減る。同時に鋳物のエンジン用部品が要らなくなり、配管が配線になる。これは非連続的な未来が来るということだ」「さらに自動車の稼働率(実際に運転されている時間)は5%で、これがシェアリングエコノミー、自動運転により50%になると、自動車の台数は10分の1になるかもしれない。こういう世界で新しい価値を創造し、活躍できる企業を生み出し支援するのがTAMA協会だ」と協会の役割に大きな期待を寄せた。

八王子は市制100周年でイベント、協会は新委員会で将来構想

 また、八王子市の石森孝志(たかゆき)市長は「今年は東京市に続いて、大正6年(1917年)に八王子に市制が画像施行されて100周年。4月に大相撲八王子場所、5月にボルダリング(スポーツクライミング)ワールドカップが開かれ、9月〜10月には『第34回 全国都市緑化はちおうじフェア』も開かれる」「また、JR八王子駅と京王八王子駅の間に都が主体となって、2500平方メートルのコンベンションホールを備えた産業交流拠点が建設されるが、現在、基本設計の段階に入っており、少し先だが、平成34年に完成する。今年は次なる100年に結び画像付く年にしたい」と地元を代表して挨拶した。
 その後、TAMA協会 副会長の林英夫 武州工業代表取締役が「(昨秋)将来構想企画委員会をつくったので、皆様方の協力を得て良い構想を……」と呼びかけて乾杯の音頭をとると、会場には和やかで明るい懇談の輪が広がった。
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「TAMAブランド」は日本の原動力−活力ある中小企業が集積 

 会場は活発な会話が交歓されて盛り上がり、筆者(松浦)は日本の中小企業経営者の力強さを強く感じまし画像た。
 TAMA協会は1998年(平成10年)に1都2県(埼玉県、神奈川県)の主に中央環状部にある企業、大学、自治体、金融機関のネットワークを活用して、イノベーションを創出しようと設立されましたが、「TAMAブランド」に認定された企業を見ると、まさに、この地域に日本の原動力であり、グローバルニッチトップになる可能性を秘めた企業が集積しているという実感を深くします。
 懇親会は、やはり協会副会長の井口一世(株式会社)井口一世代表取締役が「皆さんとともに発展し、日本の国力が増すような活動をしていきたい」と一本締めの手拍子をとり、幕となりました。
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〈TAM協会は今年も「産学官金サミット」を開き、TAMAブランドを世界に発信しますが、昨年の同サミットの様子画像は、このブログ「ベンチャー温故知新」の昨年8月2日の記事に「TAMA協会が第9回産学官金サミット−『継続すれば成功につながる』−ブランド認定企業が事例報告と議論」として掲載しています。併せて参照して下さると幸いです〉



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