松浦利幸「ベンチャー温故知新」VBの歴史と最新情報

アクセスカウンタ

zoom RSS 京都市ベンチャー企業目利き委員会-4社をAランク認定、三菱UFJ技術育成財団は今年度の助成金等 公募

<<   作成日時 : 2017/04/11 20:17   >>

トラックバック 0 / コメント 0

医療、軽量断熱ガラスなど最先端分野で認定、20年間で126件

 京都市ベンチャー企業目利き委員会〈委員長・画像永守重信 日本電産株式会社 会長兼社長(CEO=最高経営責任者)〉はこのほど、4社の事業プランをAランクに認定した。認定されたのは細胞分離・分取、レーザー治療システム、創薬プロセス向け心筋細胞、超軽量断熱ガラスなど、最先端技術の開発に取り組むベンチャー企業(VB)で、本社所在地が東京都の企業もあるが、今回はいずれも京都市にオフィスやラボを持っている企業が認定された。
 これにより、同委員会が1997年(平成9年)4月に設置されて以降、20年間でAランクに認定された事業プランは126件(個人事業主も含む)になった。左上の委員会のメンバーのうち佐和氏と辻氏は副委員長で、京都市は認定企業に対して、さまざまな支援策を整えている。
 また、技術指向型の中小企業、ベンチャー企業の研究開発を支援する公益財団法人 三菱UFJ技術育成財団(略称・MU−TECH=ミューテック、理事長・玉越良介 三菱東京UFJ銀行 特別顧問、本部・東京都港区)は今月(4月)から「平成29年度研究開発助成金と株式保有事業」の公募を開始。特に研究開発助成金に関しては全国の中小・VBの積極的な応募を呼びかけている。

4社は2012年〜14年設立−微細化やファイバー、新素材で挑戦

 Aランク認定事業は地域も業種も問わず、新規性のあるビジネスプランの事業化にチャレンジする企業、個人を対象に広く募集している。今回、認定された4社の社名、代表者名、本社所在地、設立年月、事業プラン(開発テーマ)は次の通り。すべて株式会社で社名の株式会社は略。
           ◎           ◎            ◎
〇 AFIテクノロジー〈円城寺 隆治(たかはる)氏、京都市上京区、2013年5月。マイクロ流路に、誘電詠動原理に基づいた微粒子制御機構を組み合わせる技術を中核にしたラベルフリー・セルソーター(細胞分離・分取装置)の開発〉
〇 OKファイバーテクノロジー〈岡 潔氏、京都府木津川市、京都市中京区にオフィス、2013年9月。レーザー導光用光ファイバーと画像用ファイバースコープを一体化・細径化することにより、低侵襲レーザー治療システムを開発。化学・食品・薬品などのプラント用配管溶接システムの開発も〉
〇 幹細胞&デバイス研究所〈加藤 謙介氏、京都市下京区、2014年5月。iPS細胞(induced pluripotent stem cell)を安定・安価な低分子化合物を用いて心筋分化誘導を行い、ナノファイバーに培養して創薬プロセス向け「高成熟性・高安定性」心筋細胞を開発〉
〇 ティエムファクトリ〈山地 正洋氏、東京都港区、京都市左京区にラボ、2012年11月。超軽量・透明で、断熱性能の高い素材であるエアロゲル「sufa」を独自の方法で安価に製造し、それをペアガラスの中間層に搭載した新構造のガラスの開発〉

専門家派遣から資金面まで−委員は地元起業家と学識経験者

 こうした認定企業に対する京都市の支援策は、公益財団法人 京都高度技術研究所画像(ASTEM)の専任コーディネーターによるサポートをはじめ、京都市の随意契約による商品調達、弁護士・公認会計士・中小企業診断士等の専門家の無料派遣、融資、京都市内の事業所の新増設に対する補助、ビジネスプラン発表会のほか、京大桂ベンチャープラザやクリエイション・コア京都御車(ともに独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営)への入居時の賃料補助など多様で、地元・京都で自ら創業して事業を世界的に発展させている経営者や学識経験者が“手弁当”で委員(冒頭の表)として審査に当たっていることと併せ、Aランク認定事業の大きな特色となっている。

三菱UFJ財団−技術や事業化を審査し34年間で助成金・328件

 一方、三菱UFJ技術育成財団の助成金は設立や創業、あるいは新規事業開始後5年以内の中小企業、個人画像事業者が取り組む研究開発プロジェクトを全国から公募し、新製品・新技術開発を支援する制度で、4月1日〜5月31日と9月1日〜10月31日の2回に分けて募集。特に技術面の新規性・高さ、事業化の可能性などを審査委員会(委員長・石井威望 東京大学 名誉教授)で選定し、最大300万円を交付している。
 同財団は1983年12月に三和銀行(当時)が創立50周年を迎えたのを記念して三和ベンチャー育成基金の名称で設立され、これまでの34年間で助成金の応募件数は4492、交付先件数は328。総交付金額は9億7700万円に上る(左上の表は左から応募件数、交付件数、交付金額=単位1000円。平成22年度〜24年度の交付金は最大100万円)。

勉強会や交流会等で事業拡大を後押し、中長期の株式保有も

 また、同財団は設立時から07年度(平成19年度)までは研究開発プロジェクトに対する債務保証も手掛け、12年度からは、助成金の交付先企業と債務保証先企業に対する株式保有事業も始めている。同事業は1社につき500万円以内で、議決権の過半数を超えない範囲で投資し、中長期的に経営を支援するのが狙い。
 これまでに投資したのは、小水力発電システムを開発する1社だけだが、債務保証と助成金交付を合わせると、34年間で対象となった企業は600ほどにも上る。同財団はこうした企業の経営者を対象にした勉強会や監査画像法人、法律事務所、事業会社などの財団の賛助会員や提携金融機関も参加する交流会等を開き、助成金交付先・債務保証先企業の事業拡大を後押ししている。
 三菱UFJ技術育成財団と京都市ベンチャー企業目利き委員会は、ともに全国ベースで革新的な事業を目指す中小企業、ベンチャー企業を長年にわたり、地道に支援しているところに、大きな存在意義があると言えよう
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(リンク)
          ◎            ◎          ◎
〈京都市ベンチャー企業目利き委員会の事務局は公益財団法人 京都高度技術研究所  地域産業活性化本部 中小企業成長支援部で、前回のAランク認定企業に関しては、このブログ「ベンチャー温故知新」の昨年10月13日の記事「…2社をAランク認定-新方式の有機合成装置やクイックガス計測器を開発」、また三菱UFJ技術育成財団の平成28年度第2回助成金交付先に関しては、今年02月17日の記事「…応募78件から盛岡、東京、横浜、愛知、京都の7社」に掲載しています。併せて参照して下さればと思います〉
画像

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
京都市ベンチャー企業目利き委員会-4社をAランク認定、三菱UFJ技術育成財団は今年度の助成金等 公募 松浦利幸「ベンチャー温故知新」VBの歴史と最新情報/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる