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zoom RSS 企業価値協会が16社を新規認定-計102社に-大工、医療の専門集団から介護、服飾、ナノレベル研磨まで

<<   作成日時 : 2017/07/10 18:45   >>

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 東北〜九州迄−「こんなユニークな会社(団体)があったのだ」

 一般社団法人 企業価値協会(代表理事・武井則夫氏、東京都港区)は7月5日、パレスホテル東京(千代田区丸の内)で「2017年下期 企業価値フォーラム・企業価値認定式」を開催した。2014年から年2回、開いているイ画像ベントで、同協会に「お客様や社会から強く必要とされる特徴的価値を有する」と認定された全国の中小企業など16の会社や団体と、3年ごとの審査を通って更新認定された10の会社・団体の合わせて26社・団体に認定証が渡された。認定を受けた企業は東北地方から九州まで広範囲にわたるうえ、100年以上前に創業した企業から昨年創業したばかりの団体まで歴史もさまざま。業種も職人や大工、医療関連のスペシャリスト集団から介護、健康、飲食、服飾、災害時のトイレ、エクステリア、さらにはナノメートル(nm,n=10億分の1)レベルで研磨加工する精密モノづくり企業や国際交流を支援する団体まで多種多彩で、審査委員や来賓から「『こういうユニークな会社(団体)があったのだ』と思わせる企業ばかり」「付加価値を上げるのは人間の力。(認定を受けたような)社員が誇りを持って働く企業が今後の日本を担う」と賛辞が送られた。
(後援・中小企業庁独立行政法人 中小企業基盤整備機構。冒頭の写真は認定を受けた企業、団体などの代表者や来賓、企業価値協会の理事、審査委員ら)。

1回限りの賞ではなく、進化し続ける-3年で再審査-10社が更新

 主催者の企業価値協会は、日本経営合理化協会で長年にわたり中小企業経営者との交流、コンサルティング画像で実績を積んだ武井代表理事を中心に2012年7月に設立された団体で、「価格競争から価値競争へ」を大きな理念として掲げ、「中小企業が持つ特徴的な価値に、自らが気付き、その価値を世に伝え、進化させ続ける」ことの支援を通して、企業を成長させ、日本の経済発展に貢献することを目的に活動している。
 このため認定証にも、そうした企業(団体)ごとの「特徴的価値」が簡潔に書かれているが、認定式では武井代表理事が特に「『自社が提供できる(自社しか提供できない)価値』と『お客様・社会が必要とする価値』の重なった部分を見つけ、磨いてもらいたい」「認定証は1回限りの賞ではなく、3年で(再度)審査し更新する。(今年上期に続いて)今回は10社(団体)が更新認定された」と強調した後、26の会社・団体の代表者に認定証を手渡した。
              ◇        ◇        ◇

 認定された企業(団体)の本社所在地、事業の概要は次の通り(社名の株式会社等は略。ここに書いたのは極めて簡単な概略で、詳しくは企業価値協会のホームページを参照して下さい。最初の16が新規認定企業。次の10が更新認定企業。写真の掲載個所と本文の企業名とは、必ずしも一致していません)

平和に寄与、「maid in Ryogoku」、「自らを育て、他者を幸せに…」

◎特定非営利活動法人 IEO国際交流団体(東京都渋谷区)=2002年設立。人種、宗教、政治の枠にとらわれず、相互理解を目的に、幅広くきめ細かな活動で世界平和に寄与。多くの大使館から感謝状を授与されるなどの実績。
◎アイエヌジー(東京都中野区)=1978年設立 。「楽しさ」「喜び」などの心の価値のプロデューズでお得意様の画像成功をつくる「企画力」、お得意様とお客様の心をつなぐ「演出力」、粘り強い「企画実行力」で独創的地位。
◎東屋(東京都墨田区)=1914年、革小物製造卸業として創業。OEM(再手先ブランドによる生産)を主力事業にしていたが、100周年を機に6代目の女性社長が自社ブランド立ち上げ。職人育成し「maid in Ryogoku」ブランド力向上。
◎アプリシェイトグループ(大阪市中央区)=1986年創業。「自らを育て、他者を幸せにし、よき世の中を創る」−を経営理念に生活支援型マンション、老人ホーム等を運営。携帯端末やルールブックなどで「職員が仕事に恋する」職場に。
◎アポロガス(福島市)=1971年創業。LPガス、給湯器、灯油等の販売から介護用品、太陽光発電システム、住宅新築・リフォーム、水道工事、電力小売りまで、グループ会社で地域に幅広くワンストップサービスを提供。

災害時用水洗式トイレ、最安値オーダースーツ、助成金適用支援

◎井戸屋(神奈川県茅ヶ崎市)=1996年創業。自社の井戸採掘技術とグループ会社の土木技術を結合し、災害時用水洗式マンホールトイレシステム「iDotec Toilet」を開発、特許も。発電機や手動で地下水を利用し衛生的。
◎岩松(新潟市北区)=1947年設立。法事、祝い事などの冠婚葬祭や宴会の料理を老舗「割烹岩松」や配達で画像提供。顧客を絞った完全予約制のランチやポイント制で顧客を拡大。葬儀場も保有し大手葬儀社と提携。
◎木の家専門店 谷口工務店(滋賀県蒲生郡竜王町)=1956年創業。木造建築のスペシャリスト集団で「みんなが喜ぶ家づくり」を掲げ、新卒を大工に育成。ひとつの現場を棟梁と大工数名で責任ある施工管理。幼稚園の補修や森林組合、商店街と共同し地域活性化。
◎佐田(東京都千代田区)=1923年服飾雑貨卸商として創業。仙台,北京の工場で「かっこいい身体にフィットした日本最安値のオーダースーツ」を生産し直販。豊富な採寸データとCAD/CAM活用。現在の40店舗から100周年・100店舗を目指す。
◎助成金制度推進センター(京都市中京区)=得意分野を持つ3社で構成。個別の中小企業(団体)では、自社に適用されるか判断が難しい厚生労働省管轄の助成金を無料で事前診断し受給を支援。透明性のある料金体系で全国の企業(団体)が対象。

「できないと言わない…」、地域の健康意識向上、銀座に出店

◎ティ・ディ・シー(宮城県宮城郡利府町)=1953年創業。顧客からの相談にも「できないと言わないモノづくり」の精神で研磨・切削技術を高度化し、さまざまな材質のものをnmオーダーで精密加工。東北大学とも共同研究。
◎中野科学(新潟県燕市)=1956年創業。「金属加工の技術力の向上」と「社員一人ひとりの成長」を経営理念画像に、ステンレス、チタン、アルミニウムなどを短時間で数nm、あるいは1nmに鏡面加工する。
◎白寿生科学研究所(東京都渋谷区)=1925年長崎市に「帝国レントゲン」創設。63年に「白寿交流高圧電界保健装置(ヘルストロン)」が厚生省製造承認取得。64年現会社設立。同装置の体験会場「ハクジュプラザ」は全国に約550あり、地域の健康意識を向上。
◎バスリエ(千葉県我孫子市)=2005年創業。「快適なバスタイムから豊かな暮らしを実現する」を経営理念に、お風呂関連の日用品、生活雑貨を製造・販売。自社サイトの「bathlier」で情報、イベント等を発信。
◎パーソナル・グラス・アイックス(福岡県飯塚市)=1940年時計店創業。メガネ兼業からメガネ専門店に。超高度な検眼機器で40分以上かけ80項目以上を検査しレンズ、フレームを選択・調整。2月、東京・銀座に出店。
◎一般財団法人 ロングステイ財団(東京都港区)=1992年経済産業省の認可により設立。国内・海外のロングステイの普及活動と調査研究を推進。国内は自治体と提携し地方創生を支援。毎年、大規模なイベント開催。

「清く 正しく 美しく」、極薄板溶接で実績、「足元に笑顔を届ける」

 (以下は更新認定企業)
◎アパレル アイ(広島県福山市)=1983年創業。「清く 正しく 美しく」を理念に掲げるレディースカジュアルパンツの専門メーカー。ウエストフリーパンツをファッション化させた草分け。販売ルートは通販から百貨店まで多様で、社会貢献活動も。
◎エクシス(福岡県京都郡苅田町)=1970年創業のエクステリア専門商社。岡山以西に13支店と5営業所。メーカー、問屋、施工店の三位一体経営で140万点の資材を卸売。多数のメーカーの製品を揃えたショールームも開画像設。
◎三郷金属工業(大阪府守口市)=1946年創業。長年にわたる極薄板レーザー溶接技術の実績で電気自動車の電池、異種金属の溶接などの新規需要開拓。デジタルとアナログを活用した営業と人にフォーカスした組織づくり。
◎医療法人財団 綜友会(東京都新宿区)=学校、企業、官公庁の健康診断や地域の集団検診等のスペシャリスト集団として、20年以上にわたり高い評価を得ている。健診を1日で終了するプランを提案。データの高速処理システムも開発。
◎医療法人社団トータルライフ医療会 東京トータルライフクリニック(東京都台東区)=1990年開設。「予防・治療・在宅の3ユニット」を持つ。予防を土台に置き、オリジナルな指導方法でライフスタイル改善。訪問看護ステーションも都内で18カ所運営。
◎徳武産業(香川県さぬき市)=1957年綿手袋縫製業として創業。高齢者施設からの依頼で、ケアシューズ「あゆみ」を開発。片足や左右サイズ違いの靴、パーツオーダーにも対応。全商品に社員からの「まごころハガキ」で、「足元に笑顔を届ける」。

宝飾品用ガラスケース、ボーイング認定、社長は元ラリードライバ

◎西尾硝子鏡工業所(東京都大田区)=世界の高級宝飾・服飾などのブランド品用のショーケースを製造。切断面45度のガラスを気泡を入れずに接着。ベテランが若手に匠の技を伝承。耐候性に優れた屋外用ミラーを海外に大量納入。
◎日本ウエストン(岐阜市)=産業用モップ、手袋などの清掃用品等のクリーニングと販売で自動車産業を中心画像に市場開拓。独自開発の特殊クロスが日本で唯一、米国ボーイング社から認定。社会福祉法人と連携し障がい者雇用促進。
◎日本ヴューテック(川崎市中原区)=元ラリードライバーの社長の発案で日本初の「自動車用常時後方確認可能モニター」を開発。自動車の整備組合と連携し故障もスピード修理。別会社で電気三輪自動車を開発。15年に日本16番目の自動車メーカーに。
◎ベティスミス(岡山県倉敷市)=倉敷市児島で、レディースジーンズ、ウエストにフィットしやすい「カーブベルト」、ホテルにも入ることができる「ディナージーンズ」等の「日本初」を生み出し続けるパイオニア。〈左上は筆者(松浦)が日工フォーラム(日本工業新聞=フジサンケイ ビジネスア発行)にしている連載「日本の製造業を支える中小企業 モノ&ストーリー」に書いた記事。2015年9月号。現在は芝のガーデンをさらに整備している〉

日本経済の次のステップを支える、コア技術を環境に応じて変化

 この後、来賓として挨拶した東京中小企業投資育成の望月晴文 代表取締役社長(元経済産業省事務次官、企業画像価値協会顧問)は「日本には立派な中小企業がたくさんあるが、どう世の中に出していったら良いのか、難しい。その点、この企業価値認定制度は大きな意義がある。今日、認定を受けた企業には更新認定でステップアップした企業もあるが、『こういうユニークな会社があったのだ』と思わせる企業ばかり。こうした企業の集積が活力を生み、日本経済全体の次のステップを支える」と認定制度も認定された企業も高く評価した。
 また、日本政策金融公庫の黒田篤郎 代表取締役専務画像取締役(元経産省 製造産業局長)も「公庫に来て2年になり、この間、1000社くらいの社長さんと話をして、120社くらいの工場見学をした。すばらしい会社は、コアになる技術やアイデア、ネタがあり、それを環境の変化に応じて変えていくのが共通するところだ。日本政策金融公庫は、リスクの高いベンチャー企業や海外に出て行く企業、事業再生に取り組む企業に融資やアドバイスをしている。是非、活用を」と呼びかけた。

「付加価値を上げるのは人間の力。働く人が誇りを持つ企業こそ」

 一方、審査委員を代表して中小企業家同友会全国協議会の松井清充 専務幹事が「認定を受けた企業は、地域にとって、業界にとってなくてはならない企業。金融庁は、地域金融機関が決算や担保ではなく、企業の事業画像性や価値を評価して融資するという方向に大転換しているが、今日、認定を受けた企業は、まさに価値ある企業ばかり」と総評するとともに、「企業の価値はお客様が決めるが、付加価値を上げるのは人間の力で、働く人が誇りを持っている企業が日本の今後を担う。『定年無制限、残業ゼロ』という会社に若い人も来る。『あの会社があって良かったな』と地域の人に言われる企業づくりを続けて下さい」と“受証企業”に訴えた。
 その後、認定企業を代表して岩松の齋藤貴司 代表取締役が「栄誉ある認定証をいただきうれしい…」と御礼を述べ、最後に鳥居勝幸 協会理事(サイコム・ブレインズ取締役会長)が「認定企業は一社一社、創意工夫し貴重な中身のある事業をされている。困難を克服し、これからもワクワクするものを開発して、その成果の報告をしていただきたい」とエールを送り、「企業価値フォーラム・企業価値認定式」は幕を閉じた。
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「汲めど尽きない情熱で、UDPを箇条書にして社会に伝えよう」

 その後、開かれた認定企業や参加者とメディアとの交流会では、企業価値協会の山見博康 理事画像山見インテグレーター代表取締役、広報・危機対応コンサルタント)が、「メディアにはUSP(Unique Selling Proposition=独自の売り・特長の提案)ではなく、UDP(D=Different、他との際立った差異点。UDPは山見氏の造語)を箇条書にして、しっかり言わなくてはならない」「(一般的に中小企業には広告費はないが)お客様や社会のためになる製品やサービスを開発し、メディアを通して社会に伝えることが大事だ。その情熱費 パッションフィーは汲めば汲むほど出てくる」と自らも情熱を込めて語りかけ、その後、乾杯の音頭がとられると、会場には懇親の輪が広がった。

ペニシリンの事業化-「特許は独占だけでなく、広めるためにも…」 

 認定式の前に行われた企業価値フォーラムでは、同協会の理事で審査委員でもある牟田學(がく)日本経営合理化協会 会長(創立者)が基調講演したのをはじめ、アカデミー(栃木県で最大手の学習塾)の河内画像宏之(ひろし)社長、特許業務法人 朝日特許事務所(東京都千代田区、中小企業に大企業並みの知財戦略の導入を促進)の川ア研二 所長、エコ・24(東京都港区、アスベスト飛散抑制剤製造、同無害化工法開発)の宮崎恒一 専務取締役(波間俊一 社長の代理)の認定企業3社の代表者による事例が発表されました。
 筆者は都合で一部しか聞けませんでしたが、次の話が印象に残りました。
 「ペニシリンを発明した英国のアレクサンダー・フレミング博士(1881年8月−1955年3月)は、多くの人に使ってもらいたいと考えて特許を取らなかった。しかしそのため、誰もが製造し真似できるので、(かえって)リスクが高く、お金を出す事業家がいなかった。それを米国の企業が製造方法に関する特許を取り、事業にしたので世に広まった」「特許は独占するだけでなく、広めるためにも使える」。
 また、祝辞を述べた人が「もっと事業の中身を聞きたい企業ばかり」と言っていましたが、本当に「そこはどのよ画像うに考えて、そうしたのか」「何故、それをすることにしたのか」などなど、もっと聞いてみたい企業ばかりだったと筆者も思いました。
 よく、「日本経済を支えるのは、中小企業」だと言われます。その中小企業をさらに活性化するには「大企業、中小企業 同一賃金」、あるいは「規模の大小により賃金の多寡が決まってしまわない経済構造にする」という考え方が浸透し、実践されることが必要ではないでしょうか。
 次回・2018年上期の企業価値認定式は2月5日に開催されます。
 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(リンク)
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<第1回の認定式(2014年上期)の様子は、このブログ「ベンチャー温故知新」の14年01月23日、15年上期(第3回)は15年02月09日、16年上期は16年02月17日の記事に掲載しています。併せて参照して下さると幸いです。他の認定式はスケジュールの都合で、すみません、取材できませんでした〉
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