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zoom RSS 下條武男NCD創業者 名誉会長の本「続 楽しくダイナミックに! 360度思考で生涯現役」が好評

<<   作成日時 : 2017/09/24 13:13   >>

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私はヘソ曲がり-大変なことは、それを乗り越えると喜びに変わる

 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(略称・NCD、ジャスダック上場)の下條武男 創業者 名誉会長が今年3月16日の同社「創立五十周年 感謝の集い」(於:パレスホ画像テル東京)を記念して出版した「続 楽しくダイナミックに! 360度思考で生涯現役」(日刊工業新聞社刊)が好評です。読まれた方からは「新しい産業のソフトウェアにいち早く着目し、変化の激しい業界で独自の素晴らしい経営感覚により、時代に対応して事業を成長させてきた」「360度思考をはじめとする考え方、経営哲学に同感・共感する」といった声をはじめ、1950年代後半の日本のコンピュータ業界の黎明期を知る人からは「穴を空けたパンチカードや紙テープでプログラムを入力したことを懐かしく思い出します」といった感想”も寄せられています。
 同書は私(松浦)も編集に協力させていただきましたが、発行後、半年経ちましたので、ここで改めて同書を紹介することにします。

お客様への感謝を込めて、人生観、社会観、世界観をまとめる

 下條氏は、本の冒頭の「はじめに」で、「私が九年間のサラリーマン生活にピリオドを打って、NCDを設立した画像のが、一九六七年三月(十六日)、三十五歳の時でした」「『ソフトウェアはこれから大きな産業になる。新しいソフトウェアをダイナミックにつくっていこう』とNCDをスタートさせました」と書き始め、本書が2010年6月に出した「楽しくダイナミックに! ベンチャー精神貫き、上場実現」(同じく日刊工業新聞社刊)の続編で、経営者としての精神・理念を基本にしながら、「(お客様)皆さんへの感謝の気持ち」を込めるとともに、「人生観、社会観、世界観などについてまとめました」と説明しています。
 (右上の写真は「創立五十周年 感謝の集い」で、「皆さん、眩(まぶ)しいでしょうから頭に白い布を巻きます」とおどけて参加者を笑わせる下條名誉会長)


1年遅れた“幸運”で高校は男女共学-「禍福は糾える縄の如し」
 
 このため同書は、目次にありますように第1部「ヘソ曲がりの紆余曲折の人生」(左下と次の段に目次のページ)、第2部「戦争も争いもない理想の世界を願って」(同・次の段)という構成で、第1部では最初に「私が密かに信ずる『大画像自然の法則』」という大きなものの見方・思想に触れた後、昭和六年(一九三一年)八月に大阪市天王寺区の街の真ん中で生まれ、「翌月(九月)に満州事変が起こり……小学校四年生、十歳の時の十二月には太平洋戦争が始まる…」という時代に育ったことから話を始めています。
 特に高校時代のことについては、中学校の受験に落ち、1年遅れた“お陰”で、一九四八年(昭和二十三年)度の学制改革により再編された新制の高校(大阪府立夕陽丘高等学校)に入ることになり、“幸運”にも同学年(一年生)は男女半数ずつ、二年生と三年生は(旧制の夕陽丘高等女学校のままで)すべて女子という“恵まれた環境”で思春期を過ごしたことが、今も心に深く刻まれているのでしょう。当時の貴重な写真とともに、その頃のことが鮮明に語られています。

入社日に「晴天の霹靂−まるで魔法にかけられたような出来事」

 この「1年遅れた“お陰”」、言わば、「禍福は糾(あざな)える縄の如し」という人生観は、本書を貫く大きなテーマの一つで、第1部の「三、経営者に必要な『運・根・鈍』」の章では、「私は中学受験に失敗し、大学受験にも失画像敗して、そのうえ大学(大阪大学理学部数学科)で留年もして……卒業する時は二十六歳になっていました」「しかも結婚していて、卒業する年(昭和三十三年=一九五八年)の一月には子供(長男)も生まれていました」「随分と呑気でいい加減……それに加えて、成績も“どんびり”…」と回想しながら、次のように続けています。
 「(タイプライターなどの事務機器とともに、当時のパンチカード・システム〈PCS〉や真空管式のコンピュータを扱っていた吉澤会計機にようやく就職が決まり)私は入社するため大阪から東京に来ることになったのですが……入社した四月一日から…PCSとコンピュータの事業を、日米合弁により設立された日本レミントン・ユニバック株式会社(現・日本ユニシス株式会社)に委譲し、社員も一部を除いて日本レミントン・ユニバックに移籍する」という「まさに晴天の霹靂(へきれき)」に遭遇。「新入社員の私は、まるで魔法にかけられたような出来事に直面しました」

数学と英語−コンピュータに出会うが、ここでも「運と不運」が同居

 この「晴天の霹靂」が、それまで「コンピュータを見たこともなかった」下條氏をコンピュータと結び付けることにな画像り、その後の、NCDの創業につながるのですが、ここでも裏表のように「運と不運」が同居します。
 「コンピュータの作動原理が数学を基礎にしているという点では(私に)合っていましたが、当時のコンピュータの解説書がすべて英語で書かれているという点は、どんでもない“不運”でした」「なぜかと言いますと、私は『語学がもう少しできたら人生が変わっていた』と思うくらい語学が苦手だったからです」
 ここから、どのようにして下條氏がコンピュータのソフトウェア開発に関する技術、ノウハウを身につけ、日本能率協会(現在・一般社団法人)にスカウトされるまでになり、さらに独立して、日本のソフトウェア開発会社の「嚆矢(こうし)の一つ」であるNCDを起業したかなどについては、本書を読んでのお楽しみということにして、本書のもう1つのテーマである「ベンチャー企業を起こす人が増えると同時に、失敗を減らすために」に関して、触りを少しだけ明かすことにいたします(左上は前著「楽しくダイナミックに! ベンチャー精神貫き、上場実現」。コンピュータとの出会いから独立・起業、上場への道のり、経営理念などを柱に書かれている)。

「十人十色」−子供の挑戦する芽を育てよう−「お金はツール」

 このテーマに関しては、「『人は十人十色、個性も多様』――子供の自主性、挑戦する芽を育てよう」「お金に対画像する教育を――(お金は)経営計画を立てる大切なツール――利益至上主義はだめ」「起業に向いている人と向いていない人がいる」「過信は道を誤らせる」「鈍で楽観的なほうが起業に向く」など、必要な政策、考え方、姿勢を挙げながら、「ナンバー2は必要だが、経営の公式も起業の理論も成功の方程式もない」と自ら経営者として歩んできた道を振り返りながら、強調しています。

お客様が喜んでくださる「ああ、良かった」逆境に向かうことに喜び

 ここで再び冒頭の「はじめに」に戻りますが、そこにはこんなことが書かれています。
 「多くの会社にとって、創業時というのは資金が十分ではないうえに、人材もなかなかそろわず大変ですが、画像“ヘソ曲がり”の私はむしろ、『逆境に立ち向かうことに喜びがある』と考え、乗り切ることができました」「……いつも必死の思いでソフトウェアを開発してきましたが、お客様の喜んでくださる顔を見ると……『ああ、良かった』…」「こうして『大変なことは、それを乗り越えると喜びに変わる』ことを学び…」
 この辺りにも下條氏の人生観、社会観を見ることができるように思います。

ミックス型社会で“地球合衆国”を! 和洋折衷−中庸を尊び…

 「続 楽しくダイナミックに! 360度思考で生涯現役」は、こうした「運・根・鈍」や起業、仕事に対する姿勢などとともに、「教育も既成概念、固定観念にとらわれず、三六〇度思考(志向)で変えよう」といった提言、「ソフトウェ画像ア」という言葉が英和辞典に載っていなかった時代からソフトウェアの開発に取り組んだ経験に基づいて、「言葉の変遷と言葉が果たす大きな役割」なども考察し、さらに第2部では、理事長を務めるNPO法人(特定非営利活動法人)アジア起業家村推進機構の活動や世界平和について、思いを巡らせています。
 特に、世界平和に関しては、「“地球合衆国”を目指そう! 資本主義と共産主義のミックス型社会を…」「和洋折衷――中庸を尊び、負けた相手を起こし…」と強い語調で呼びかけています。
 そこに、一人の創業者、経営者という発想を越(超)えて、大きな360度でものを思考(志向、指向)する下條氏の理念、生き方がある――そんなことを感じさせる本です。幅広い年代の多くの方々に本書を手にとっていただければ幸いです。
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 同書は「五十周年 感謝の集い」の参加者に、NCDが販売する骨伝導ワイヤレスヘッドホン「CODEO(コデオ)」などとともに記念品(お土産)の1つとして配られました。「感謝の集い」の様子は、このブログ「ベンチャー温故知新」の03月20日の記事に掲載。「アジア起業家村推進機構が通常総会−『ゼロから世界を目指す。高齢者も経験を活かし商売。日僑人の時代』」は06月22日に書いています。併せて参照してくださればと思います。
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