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zoom RSS 企業価値協会が「2018年下期 フォーラムと認定式」-創業江戸の老舗から3年前に起業したシニアまで

<<   作成日時 : 2018/07/11 17:57   >>

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持続可能な開発目標に沿った価値追求-日本経済の大きな活力

 一般社団法人 企業価値協会(代表理事・武井則夫氏、東京都港区)は7月5日、パレスホテル東京(千代田区画像丸の内)で「2018年下期 企業価値フォーラム・企業価値認定式」を開催した。2014年から年2回、開いているイベントで、同協会に「お客様や社会から強く必要とされる特徴的価値を有する」と認定された中小企業など10社・団体と、3年ごとの審査を通って更新認定された8社・団体の合わせて18社・団体に認定証が授与された。
 18社・団体は江戸時代の創業で280年以上続く染料問屋や創業約190年を誇る味噌・醤油・酢などの伝統食品のメーカーから、長年にわたるキャリアをもとに3年前に67歳で独立したシニア起業家の和服レンタル会社、さらには、自動車の有害排出ガスを削減する液体スプレーを開発した女性経営者のベンチャー企業や60年以上にわたり画像地域の高齢者の支援・ケアサービスに取り組んでいる社会医療法人など、分野・業態・社歴は多岐にわたり、しかも東京ばかりでなく、愛知県、京都市、大阪市、熊本県宇城市、岡山県津山市、山梨県甲府市に本社や活動拠点を置く企業・団体も認定されるなど地域も多様で、来賓や審査員からは「どの企業・団体も(意識する、しないにかかわらず)国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)に沿った価値を追求している。こうした企業がグラスルーツ(草の根)にいることが日本経済の大きな活力」「どの企業も価格でなく価値で競争をしているので、攻めのガバナンスをしている」といった高い評価が聞かれた。
 (同フォーラム・認定式は中小企業庁独立行政法人 中小企業基盤整備機構が後援、 野村ホールディングス株式会社が協賛。冒頭の写真は企業価値認定証を手にする企業の代表者と協会理事、審査員ら。右上は認定証を授与された企業の代表者=中央左=と武井代表理事)

既認定の3社が事例、14社掲載「お金だけでは計れない…」刊行

 「企業価値フォーラム・企業価値認定式」は、最初にフォーラムとして、すでに認定されている企業の有限会社インターテック(代表取締役社長・五十嵐浩一氏、東京都江戸川区、インドアテニスコート施工シェア4割、同カーぺット敷設シェア7割、以下、代表取締役社長は社長と表記)、株式会社清川産業(社長・清川正嗣氏、福岡県水巻町、食肉製造卸売業。豚枝肉の処理頭数は年間4万で県内1位。動物から人へ、人から人へ「命を繋ぐ仕画像事」を使命とし、商品の無駄・ロスを徹底管理)、株式会社 木の家専門店 谷口工務店(社長・谷口弘和氏、滋賀県竜王町、「高学歴大工集団」によるスーパー棟梁体制で、ひとつの現場をひとつの社員大工チームが担当する木造建築のスペシャリスト集団)の3社の代表者による事例が発表されたが、すみません、筆者(松浦利幸)は都合で行けず(聞けず)、その後の、武井・同協会代表理事の監修による新著「お金だけでは計れない価値をつくり出す企業」(ダイヤモンド社刊)の出版発表会(左上の写真)からリポートします。〈上記の3社の事業内容は当日、配布された資料による〉
              ◎         ◎        ◎
 新著の発表会では、掲載されている14社(社名の株式会社等は略、50音順)―アイエヌジー、インターテック、エクシス、エコ・24、エレファントジャパン、加賀木材、喜多村、木の家専門店 谷口工務店、清川産業、小柳商事、三協精器工業、シーエーブイ、トラステックアース、リツビ――の代表が一人一人、挨拶。「こうした本に紹介されることは社会的な意義があり、ありがたい」「金融機関や取引先に会社のことを説明する時にも役に立つ」などの声が相次いだ。

自社の特徴的価値を創造し、互いに高め合う社会になるように

 その後、企業価値認定式に移行。武井代表理事が「中堅・中小企業は日本経済を支える存在で、サイエンス、画像技術の変化に伴い事業の内容は変わるが、変わってはいけないものがある。それは理念や志で、その両方から社会に必要とされる特徴的価値が創られる。そうした『他社にない価値に気づき、世に伝え、進化させ続けて、企業が繁栄するお手伝いをする』のが、当協会の使命。1回限りの賞ではなく、3年ごとにチェックして認定を更新するのも、企業が長く繁栄してもらいたいからだ。お互いに相手の企業を讃(たた)え合い、高め合う社会になれば日本はさらに発展する」と主張。続いて新規認定の10社・団体と更新認定の8社・団体の代表者に認定証が渡された。
 認定証に書かれた文章は、各社それぞれの特徴を端的にまとめたもので、認定企業・団体名と極(ごく)簡単な特徴は次の通り〈社名の株式会社等は略。詳しくは同協会のホームページ参照〉。

アジア関連や卵殻アート、紛争地支援、水浄化、コンサル、建築等

 ◎新規認定企業
〇アイワフク=東京都台東区、40年の経験をもとに3年前に創業。浅草と京都にきものレンタルの店を運営。着付師は認定免許資格者で外国人スタッフ常駐。
〇IDルーブル=名古屋市天白区、ネイティブとバイリンガルで韓国語通訳関連ビジネスを展開。
〇Eishin(EiShin、エイシン)=東京都港区、自動車の燃焼効率を改善し、有害排出ガスを削減する自然由来のスプレー。
〇シアトルコンサルティング=東京都港区、社内に日本語学校ライセンスを取得している唯一のミャンマー日系IT企業。
〇代官山エッグアートスタジオ=東京都渋谷区、さまざまな動物の卵殻を中心素材とするインスタレーション(Installation art)制作。多くの受賞歴。
画像〇特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス=京都市下京区、紛争・災害地域での被災者支援、子ども兵社会復帰支援。
〇プライムライズコンサルティング=東京都中央区、百貨店という現場での25年以上の実績、ノウハウを小売り・サービス業に提供。
〇ポリグル・グループ=大阪市中央区、納豆菌から開発した水質浄化剤。バングラデシュ、ソマリア等に安価で販売。
○松合食品=(まつあい)、宇城市、1827年創業。社長は八代目。自社農場や契約農家の地元産原料にこだわる味噌、醤油、酢などのメーカー。別会社で醸造機器など製造。
○美月=東京都中央区、顧客の予算と要望を検証して建築商材を選定し家を施工。顧客と独創的デザインも構想。高齢者サービスも。

自動車学校、石綿硬化、バー、自然体験、医療、洗剤、染料、保険等

 ◎更新認定企業
○安城自動車学校=愛知県安城市、「日本一事故のないまちづくり」をビジョンに掲げ、「心のブレーキ」を推奨する施策を推進。
〇エコ・24=東京都港区、天井や壁に吹き付けられたアスベスト(石綿)を強固に硬化し無害化する世界初の工法を開発。
〇クリーン・ブラザーズ=大阪市西区、2002年に世界各地の400種類の缶詰とお酒が楽しめるバー「mr.kanso」を開店。09年から全国にフランチャイズ展開。
○公益社団法人シェアリングネイチャー協会=東京都新宿区、自然体験活動「ネイチャーゲーム」の創始者である米国のジョセフ・コーネル氏とライセンス契約し活動を普及。
○社会医療法人清風会=津山市、60年以上にわたり、岡山県北東部で「多種多様な包括サービス」により高齢化社会を支え続けている。
○ダイイチ・コーポレーション=東京都品川区、40年以上続く主力製品の手作り洗剤は「高い洗浄力に加え手荒れがしない」。専用スポンジも素早い泡立ちと耐久性で好評。
〇田中直染料店=京都市下京区、享保18年(1733年)創業。現在九代目。熱・圧力・蒸気が不要の染料を開発し家庭でも使用可能に。海外で生産中止となった染料の再現・代替品も。
○富士少額短期保険=甲府市、主力商品は全国でも珍しい「配当付医療保険」。保険会社の支払余力、健全性を示すソルベンシー・マージン比率は5000%超と驚異的。

価値ある中小企業が日本の草の根に、公庫-攻めの経営を支援

 認定証授与式の後、来賓として三氏が挨拶。最初に東京中小企業投資育成株式会社の望月晴文社長(元画像経済産業省事務次官)が「私は(次官になる前に)中小企業庁長官を3年していて、ずっと、優れた中小企業をどう世の中に出すかを考えてきた。この認定式は10回目になるが、毎回、感動する」と参加者に語りかけながら、国際連合のSDGs(Sustainable Development Goals)の17の目標に触れ、「今回の認定企業は、皆、この目標を実践しようとしている。こういう価値ある企業が日本のグラスルーツにいる」と強調。同じ元経産省(製造産画像業局長)の黒田篤郎 株式会社日本政策金融公庫専務(代表取締役)も「公庫に来て3年ほどの間に、約1000人の経営者から話を聞き、200社くらいを訪問した」と前置きして、「成長する企業はコアになる技術やアイデアを持ち、それを時代の流れに対応させているが、“芯”は変えていない。当公庫は製造業もサービス業も対象に、民間の金融機関といっしょになって攻めの経営をサポートしている」と公庫の活用を訴えた。

認定企業は地域活性化の役割を、世界的視点からも事業を前進

 一方、東成エレクトロビーム株式会社(東京都瑞穂町)の上野保 代表取締役会長は「企業価値協会のような一画像般社団法人は全国にたくさんある。だが、武井さんをはじめとする協会の理事の方々は企業をしっかり現地で調べ、委員会でいろんな角度から審査し認定企業を選定している。私は東成エレクトロビームを創業して42年になるが、日本政策金融公庫を活用してきた。認定企業の皆さんは是非、地域活性化の役割を担って下さい」と力を込めた。
 続いて審査委員会を代表し、全国中小企業団体中央会の及川勝事務局次長が「今回、新規に認定された企画像業は、世界的視点から事業に取り組んでいるが、協会の『価格競争』から『価値競争』へという標語のように、価値を競っているので、ノルマを課すような無理な計画を作る企業はなく、更新認定企業も含めて、攻めのガバナンスをしている」と総評(左上の写真)。その後、認定企業を代表して、松合食品の松浦茂社長が「今日は皆様の話を聞いて仕事のヒントを得て、もっと頑張らなくてはと思った」と御礼の挨拶をし、最後に協会の山田清理事が「業績が良くなると奢りが出る(ことがある)。そうならないように3年ごとの更新をして」と呼びかけ、フォーラムと認定式は幕を閉じた。

 99%以上が中小企業だが、大企業との賃金格差縮小・解消を

 この後、交流会に移り、山見博康理事(広報・危機対応コンサルタント、山見インテグレーター株式会社代表取画像締役)が「メディアに働きかける時は、社長はメイキャップをしてもいいが、どこまで化粧するかは考えて…」と嘘や偽りのない広報の大切さを指摘しながら挨拶。会場には活気ある懇親の輪が広がった。 ◎
 今回のイベントに限らず、よく「中小企業は日本経済を支えている」と言われます。それは良い意味にも、そうでない意味にも解釈できるように思いますが、2018年版「中小企業白書」(2018年4月20日公表)の付属統計資料を見ますと、日本の中小企業が全企業に占める割合は、「会社数+個人事業者数、民営、非一次産業」で99.7%、「会社数」では99.4%とまさに、ほとんどが中小企業といっても過言ではありません。
 しかし、常時雇用者数(会社+個人事業者ベース)は全体の65.2%と下がり、さらに付加価値額(同)になると54.5%まで低くなります。
 参考までに中小企業とは、中小企業基本法により〇製造業=資本金3億円以下、または常時使用する従業員画像の数が300人以下、〇卸売業=同1億円以下、100人以下、〇小売業=5千万円以下、50人以下、〇サービス業=5千万円以下、100人以下――などと定められています。
 最近、「同一労働、同一賃金」とよく言われますが、中小企業、中堅企業、大企業という規模に関係なく、賃金(給与)はあまり変わらない、少なくとも今ほどの格差はないという経済構造にすれば、もっと中小企業で働く人が増え、社会が活性化すると筆者(松浦利幸)は思います。
 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(リンク)

〈前回の「企業価値フォーラム・企業価値認定式」(今年2月5日)は行けませんでしたが、2017年下期の同フォーラム・認定式は、このブログ「ベンチャー温故知新」の2017年07月10日の記事に書いています。併せて参照して下さると幸いです〉
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